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難聴者に筆談受付マークを市内138カ所の窓口へ設置

中途失聴・難聴者対策が前進

1999.07

聞こえが悪いことを示す耳のシンボルマーク

聞こえが悪いことを示す耳のシンボルマークです。

三重県四日市市では、公明党の市川悦子議員の議会質問をきっかけに、福祉の谷間に置かれてきた中途失聴者・難聴者を支援する対策が大きく前進し、関係者から期待が寄せられている。その一つが6月上旬までに公共施設138カ所掲示された「筆談しますので申し出て」と書かれた耳マーク表示カード。

今秋の要約筆記者養成講座の再開、市立中部西中学校・難聴学級への補助援助システムの導入なども予定されている。

中途失聴・難聴者とは、病気や事故、加齢などによって人生の途中で耳が聞こえなくなった人、または、聞こえにくくなった人をいう。生まれつき耳が聞こえないろう者と違って、言葉を普通に話すことができるため、障害の特徴が理解されずこれまで福祉の谷間に置かれてきた。

この中途失聴・難聴者の最大の障害は、ろうあ者のように手話を使える人がほとんどおらず、コミュニケーションが成立でないことである。すなわち、発信はできても情報の受信ができない情報障害者であり、本人は会話が分からなくても分かった振りをして、ほほ笑んでいることから”ほほ笑み障害”ともいわれる。世界保健機関(WHO)の基準である聴力レベル40デシベル以上(相手との距離が1メートル以内で話が聞き取りにくい程度)の人は人口の約5%、20人に1人と推計されている。これによれば日本での中途失聴・難聴者の数は約600万人いると見られる。今後の高齢者会の進展に従って老人性難聴者のますます増加が予想されている。

こうした中途失聴・難聴者対策の一つが「耳の聞こえの悪い方は筆談しますので申し出てください」と書いた耳マーク表示カードの掲示である。四日市市は、この耳マーク表示カードを5月末〜6月上旬にかけて市内138カ所に掲示した。市の障害福祉課は「今後、民間企業にも掲示を呼び掛けていきたい」と張り切る。

第二の対策は、中途失聴者らの”耳”となって活躍する要約筆記者養成講座の開催である。同市でも市社会福祉協議会主催の養成講座が1993年(受講者26人)にスタートし、94年(同29人)、95年(同25人)、96年(同8人)と毎年、開催されてきた。一昨年から2年間中断されていたが、市川議員の質問が契機となって、今年秋から再開されることになった。

第三は市立中部西小学校の難聴学級への補助援助システムの導入である。同小学校が今年から2カ年計画で建て替えられることになっており、完成後には音楽室などに補聴援助システムが導入されることになった。三重県難聴・中途失聴者協会事務局長を務める田代慶蔵さんは「公明党の市川議員が一般質問で私たちの要求を取り上げてくれ市の対策が大きく踏み出しました。市役所に掲示された耳マークを見るだけで気持ちが楽になります」と喜びを語る。

市川議員は「今後、市が赤外線を使った補聴援助システムを購入し、市議会本会議や音楽会、講演会などに貸し出しできるよう要求すると同時に、『ケーブルテレビ四日市』の画面、特に災害情報に字幕放送を要求していきたい」と抱負を語っていた。

公明新聞記

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